ミクロ湯たんぽと名づけたくなったこの物体、植物の種です。
白バック影ありでの深度合成は難しそう。影部分の合成に失敗しております。
ミクロ湯たんぽの正体は・・・カタバミの種です。
フォーサーズマウントで撮影範囲は長辺2〜3mmほどの画面になっています。
撮影倍率は6×から9×あたりのところでウロウロしている模様。
宮城県の津波被害が甚大だった地域への不定期訪問も、4月末よりこれで5回目。
今日も早朝に1時間、(日中は災害ボランティア活動に参加)、夕方2時間少々、生きものたちの様子を見てきました。
4月に最初に訪れた時は、水路沿いのアシの芽吹きに驚きながらも、正直、しばらくは緑の復活は期待できないと思いました。まして生きものたちの復活など、数年かかるのではとも。
とんでもありませんでした。
今回もヒヌマイトトンボを探す過程で、たくましい生きものたちの姿を見ることができました。
まだまだ幼体ですがナガコガネグモがいくつか見られました。
コガネグモがいてもよさそうですが、こちらは一匹も見ませんでした。
前者は卵のうで越冬ですが、後者は幼体で越冬です。
その差が出たのでしょうか。
他所から移動してきたことも考えられます。
クモはごく小さな幼体の頃、まるで凧のように糸を風に乗せ、長距離を飛ぶことができます。もしかしたら、津波の被害のなかった土地から移動してきたものかも知れません。
カマキリは2週間でだいぶ大きくなっていました。
アシ原の下にたまったヘドロのあたりには、おびただしい数の小さなハエがいますし、アシに着くアブラムシも相変わらずスゴイ!
最近は、イナゴやササキリの幼虫も増えてきたようです。
食べるものにはまったく困らないでしょう。
先日幼虫を撮影したヒメギスは、すでに成虫が鳴き始めています。
姿は見せませんでしたが、鳴き声で存在がわかるのでありがたいです。
間もなく、ササキリのなかまも加わるでしょう。
終齢幼虫と思われる、翅芽の大きく成長した幼虫が数多く見られました。
すぐに葉裏にまわりこんで隠れてしまうので、うまく写真に残せませんでしたが
1枚だけ。。。
テントウムシは相変わらずのすごい数。クサカゲロウやヒラタアブの幼虫も同様です。
捕食者が増えて、少しアブラムシの勢いが減ったようにも感じました。
それにしても、緑が増えてきました。
思いがけず元気な姿を見せてくれる小さな植物たちに、野生種・園芸種 関係なく、感激しました。
何か運命的な縁を感じて(たぶん私の片思い)宮城県某所に震災後一月半経った頃から通っています。
→4月27日の記事
といっても、今回はまだ3回目。
朝8時からボランティア活動に参加するその前に、早朝、かつてヒヌマイトトンボを撮影した川岸に向かいました。
川岸のアシは私の膝くらいの高さにまで成長しています。
7年前の画像と比べてみると、やはり範囲が狭く感じますが、ひどい津波をまともにくらったのですから、当然のことでしょう。そもそも、川岸が削られたのか川幅が広がっているようにも見えます。
川岸を歩き始めて間もなく、5cmほどの生きものがアシの隙間を
カサカサ音を立てて歩くのが見えました。
ひどく驚きましたが、そっと近づいて正体を確認すると、それは一匹のカニでした。
クロベンケイガニ。汽水域に暮らす生きものです。
前にも気になった、土手にあいたたくさんの穴の主はこのカニとわかりました。生きて歩いている姿を見ると、何とも嬉しくなります。
当然川岸の土砂も巻き込みながら津波は通り過ぎていったはずです。何とたくましい連中でしょう。
付近の植物たち。左からノウルシ、スイバ、タンポポ
植物の様子を見ていると、やはり土壌の栄養の少なさが感じられます。
4月末に最初に訪れたときは、結構早く緑に覆われる日が来るんじゃないかと思いましたが、今回は、 そう簡単な事ではなさそうだと感じました。雨があれば違ってくるでしょうか。
イタドリには小さなケアリがたくさんついていました。
アブラムシがいるのかと思いましたが、それらしきものは見えません。
たぶん、分岐部にある蜜腺に集まっているのでしょう。
この日、この場所で見た昆虫はこれだけ。
朝6蒔頃、うすく雲があったため、たとえ昆虫たちがいたとしても、活動前でした。日中、ボランティアで泥出し作業をしている時間は、穏やかに日が差して気持ちのいい一日でした。
ここは津波の被害が特に大きかった場所で、日中はまだ自由に入ることのできません。7月になっても状況は変わらないかなあ。。。
海岸から1.2km地点では、フジの花が咲きはじめていました。スギの下の方に長いつるが何本も見えていますが、これもフジでしょうか。
土がむき出しになっている部分は、津波の襲撃をもろに受けています。だいぶ海岸から離れていますが、まだ高さ4〜5mありそうです。