Kiyoaki Takashima/ 高嶋清明のBLOG

カテゴリー: 昆虫

  • セモンジンガサハムシの眼

    倍率を上げて撮影すると、セモンジンガサハムシの透明シールドに、不思議な丸いパターンがたくさん見えてきます。こんなにボコボコしていては、中からの視認性はあまりよくないのでは?ぴったり体を伏せて外敵の侵入を完全に遮断し、かつ外の様子を見ることができる完璧なシールド、と思いたいのですが、ひょっとしたら全然見えていなかったりするかも知れません。

    しかし、位置を変えながら、いろいろ撮影していくと、ある位置で思いがけずシールド越しに眼が合いました。

    中の複眼が実にクリアーに見えます。こちらから見えるとすると、向こうからもよく見えるのでは?

    ふと、こんな事を考えました。シールドの謎のパターンはレンズのように働き、それにうまく個眼が対応して、実は想像以上によく見えていたりはしないだろうか・・・おそらく、愚にもつかないことですが、そんな思いつきにめずらしく胸が躍りました。

  • クロオオアリ

    クロオオアリの働きアリには、明らかに大きさの違う2つのタイプがあります。
    顔つきもだいぶ違います。まずは大きい方の顔から。

    そしてこちらは小さい方の働きアリの顔です。

    確か同じ倍率で撮影したはずですが、撮った本人も驚くくらい大きさが違います。そして顔つきも。
    両者それぞれの得意なところを発揮させ、そして助け合って暮らしています。

    クロオオアリは5月なかばには結婚飛行が始まります。
    まだ巣穴を開いて間もないところですが、羽アリが顔を出しはじめるのももうすぐです。

  • セモンジンガサハムシ

    あら、どうしたんだろw

    サクラの花の中にセモンジンガサハムシが2匹もおさまってます。花びらも食べるんでしょうか。

    若葉の裏を見てまわると、随分たくさんとまっています。すでに交尾中のものもいました。

    ムラサキシキブにはイチモンジカメノコハムシも。

    役者が揃ってきました。

  • クマバチ

    山のふもとの公園で、サクラが満開をむかえていました。
    そこにたくさん訪れていたのがクマバチ。

    もちろん花の蜜をなめにも来ているのですが、それより目立っているのが
    ホバリングしながらテリトリー争いをする雄の姿と羽音でした。
    花の近くにテリトリーを張って、雌がくるのを待っているのです。

    吸蜜する雌に近づく雄。10秒ほど、雌のそばでホバリングしていました。

    このまま交尾に至るのを期待したのですが、そうはなりませんでした。しつこく迫るわけでもなく、意外にも雄は紳士的?そうかと思えば、バリバリ音をたてて2匹または3匹以上でもつれながら地面に落下し、そのまま別れるのも何度か目にしました。

     

  • クロヤマアリ

    土くれをくわえて次々に巣から出てくるクロヤマアリ。
    動きが速すぎて、アップでの撮影はかなり難しいところですが、チャンスがたくさんありますから、失敗を重ねながら次第に動きに慣れてくるとピントの合う写真も増えてきます。でも、これがフィルムの時代には夢の中でだけ実現できる世界でした。そんな贅沢なこと、なかなかできません。写真を撮りはじめたばかりの中学生の頃の自分には、確か1〜2ヶ月に36枚撮り一本のペースで撮っていたのですから、なおのこと。自分は小さい頃からアリが好きだったので、当然色々試そうとしましたが、ピントがあえば嬉しい程度にしか撮影できませんでした。

    いい時代になったのだから、昔の夢を存分に・・・そうです。やりましょう!

    これは一部トリミングの画像です。額の単眼もハッキリとわかります。

    クロオオアリなどオオアリの働きアリには単眼がありません。

    トリミングついでにもう一枚、こちらは更に大幅なトリミングで、3倍で撮影した画像の約1/9の画面です。
    胸が前胸・中胸・後胸からなり、それぞれから脚が出ているのがよくわかります。また、後胸には気門が確認できます。

    とても気になったのは、白矢印で示した中胸と後胸の境付近。左右に丸く飛びだしたものが見えます。
    これはいったい何でしょう? 最初は気門かと思いましたが、どうも違うものに見えます。

    5倍超えの超マクロで撮影すれば、更に色々見えてくるのでしょうけど、クロヤマアリを大人しくさせないと、ちょっと撮影できそうにありません。さて、どうしようか・・・