Kiyoaki Takashima/ 高嶋清明のBLOG

カテゴリー: 昆虫

  • イラガ 繭の中

    丸くあいた穴から、中の幼虫を引っ張り出してみました。

     

    まるで生気がありません。
    前蛹とは分かってはいますが、だいたい今まで見ている前蛹って脱皮を前に細かく運動しているものです。
    触ればピクッと緊張したり何か反応してくれます。それがイラガの前蛹は全然。

    ピンセットでつまむと柔らかくつぶれて、そのままダラリと戻ってきません。
    これはもう死んでいるに違いないと、もう一つの繭からも引っ張り出してみましたが同じ状態でした。
    越冬であり、長期に渡る休眠で、代謝を極端に落としているのでしょう。

    お腹側もつるっとしていて、何がどうなっているやら・・・

    よく見れば六本の胸脚がわかります。頭部は肉角(?)に隠れてまるで見えません。

    気門のアップ

    ダランとしたままの幼虫は、またもとの繭に押し戻してみました。
    腹脚は粘着質で引っ張り出すときも苦労しましたが、もどすときも引っかかって困りました。

  • キノカワガ

    キノカワガの撮影に山形市の某所を訪れました。
    そこは前の冬に見つけたポイントで、一本のアベマキの木です。

    嬉しいことに今年も越冬中の姿を見せてくれました。それも1度に5匹です!

    キノカワガがとまっているのは、決まって真横に長くのびた太めの枝です。
    そして、必ず下側の、雪がかからない部分を選んでとまっています。
    雪国でのキノカワガの越冬スタイルはこうでないとダメなんだということなのでしょう。

    ここには2匹並ぶようにとまっていました。

    上の2匹を別カメラで

    小諸や安中、高崎などで見たキノカワガは、まっすぐ真上にのびたケヤキやエノキ、クヌギの太い幹にとまっていましたが、雪国でそのスタイルは問題ありなのでしょう。4回目の冬ですが、幹にとまって越冬するキノカワガをまだ1匹として見つけておりません。

    枝の下にもぐり込んで見た図

    雪どけ水がかすめるように流れていますが、とりあえずOK。

    気温が上がると動くこともできるようです。

    指でそっと触ってみると、意外に機敏にススッと動きましたから。

  • キノカワガの頭部

    無茶を承知で頭部の深度合成にトライ。

    確か4倍で撮影した10枚から深度合成。複眼の、触角の向こう側の部分に破綻が生じております。

    若干の問題ありですが、整然とならぶ鱗粉の様子は本当に美しいです。

  • クスサンの卵 もう一枚

    汚れの少ない卵で再び超接写、更に11枚の画像からの深度合成。

    表面のでこぼこ感がより分かりやすく撮れました!

  • 雪の上のカワゲラ

    海岸からわずか1kmほどの谷閒。
    こんな場所でも雪が深くてカンジキ無しにはまともに歩けません。
    今年の雪はいつがピークとなるのか、もう今であって欲しいものです。

    まあ、カンジキがあれば割と自由に歩き回れるのですが・・・意外なところに隠れている踏み抜きがちょっと怖いです。

    川沿いを進むと、雪上に、黒い翅のないカワゲラが次々に現れます。大きさは1cmほど。


    中胸と後胸の外側、本来なら翅があるべき場所に、何か名残のようなものが見えます。
    肉眼では全くわかりませんが画像確認していて気がつきました。

    それでは超接写で