Kiyoaki Takashima/ 高嶋清明のBLOG

カテゴリー: 昆虫

  • ツマジロカメムシの飛翔

    今日は室内、明るい窓辺でツマジロカメムシの飛翔を撮影しました。
    何度も飛んでくれたので、飛び立ちのポイントを少しずつずらしながら、
    センサーにかけていき、様々な飛翔の瞬間を狙うことができました。
    カメラアングルはほぼ真上から、カメムシは画面上方に向かって飛んでいきます。

    ↓この2枚は、翅の打ち下ろしの途中
     

    ↓続いて、翅の打ち上げ
     

    ↓完全に打ち上げた瞬間には、翅がぶつかります

    ↓そして再び翅の打ち下ろし。。。

    カメムシは飛翔時、前翅と後翅が連結して1つの翅のように機能します。
    翅の連結はおそらく、第1回目の翅の打ち下ろしの過程で行われるでしょう。

    以上の写真解説は、別種のカメムシの高速度ビデオ映像から推測しています。

  • セグロアシナガバチの求愛行動

    連日、天気がよく、この日も気温は20℃近くまであがりました。
    お昼近く、外をまわっていると、弱りかけたマツの木の周辺に、セグロアシナガバチが飛ぶ様子が気になりました。
    おそらく新女王の越冬場所となるだろう幹に大きくあいた洞のあたりで争っています。
    最初は新女王同士で、場所取りの争いでもやるのかなあと思いましたが、次の瞬間、1匹がもう1匹に乗っかり動かなくなりました。。。交尾だったのです。

    そこでようやく気がつきました。
    越冬場所を探してまわる雌(新女王)を、雄が待ちかまえています。
    それも1ヶ所につき雄は1匹。しっかり縄張りを作っていて、他の雄をよせつけないようです。

    を待つ雄の姿は、興味深いものでした。
    奇妙にお腹を持ち上げて、腹端を開いています。
    何か、におい物質でも発しているのでしょうか。

    秋の天気のよい日に、フタモンアシナガバチの雄が、日なたの大きな石や木の柵などに陣どって雌を待つような場面にはこれまで何度も遭遇しましたが、交尾に至るのを見たことはありません。この日見たセグロアシナガバチの行動はとてもわかりやすいもので、今まで気がつかなかったのが不思議なくらいでした。

     
    時々雌がやってきて、雄はそのたびに交尾しているようです。
    一時間ほど撮影していましたが、5分に1度ほどとかなり頻繁に見られました。
    ただし時間は30秒ほどで、本当に交尾しているのかどうか怪しいものでした。
    そのまま洞に入る雌もいましたが、またどこかに行ってしまうものが多かったです。

     

  • ヒトスジシマカの飛び立ち

    だいぶトリミングしているのですが、以前に撮りたくて撮れずにいたシーンだったので、これは嬉しかった!

    小さめに写っていることでピントも深く、ブレも少ない好結果に結びついたかも知れません。
    このあと倍率を上げてトライしましたが、失敗の連続でした。

    夏の間は猛威をふるったヒトスジシマカですが、だいぶ少なくなってきました。
    ギリギリ今年のうちに(一枚だけですが)結果を出せてよかった。。。

  • カメムシの飛翔

    そろそろ、越冬昆虫の集結は始まっているようです。気の早いクサギカメムシが、日当たりのよい小屋の壁を歩いているのを見たのは一昨日のこと。天気のよい日が続いていますので、更に動きがあったと思いますが、一日庭で昆虫たちの飛翔を狙っていました。

    ナカナカ進まない昆虫飛翔写真への取り組みですが、数日前にふと思いついて加えたセンサーまわりの改良が思いがけずイイ感じです。飛ばした輪ゴムをセンサーがとらえるテストで、今までは5割以下だったのが、8〜9割にアップした感じ。。。冬を目の前にしたこの季節でどれだけできるか、しばらく高速度写真に取り組んでみたいと思います。

    そこで簡単そうなところからと取り組んだクサギカメムシ。
    でも、意外に苦戦しました。本当は背中側から撮りたかったのですが、結局うまくいったのは正面気味のこのカットだけ。しかも、画面左側ギリギリに写っただけで、大きくトリミングしています。でも、まあ良しとしましょう。形は悪くないし。

    前翅の膜質部のひねり具合から、翅を打ち下ろしている過程と思われます。
    普段は前翅の下にかくされている後翅は、おそらく最初のはばたき時に前翅と連結し、大きな1つのはばたき面を作ります。

    続いて取り組んだのはホソヘリカメムシ。これは何度も飛んでくれていいモデルさんですが、飛び出し台まで持って行く前に飛びたってしまうので苦労します。
     
    ホソヘリカメムシの膜質部は、クサギカメムシのものと比べると、ずっと堅そうで柔軟性に乏しい感じに見えます。

  • アミメカゲロウの飛翔

    詳しい種名がわかりませんが、クサカゲロウの一種です。
    彼らは確か成虫越冬ですので、秋深いこの季節も見る機会は多いです。

    正面に飛んできて欲しいと思い、明るさを手前に持ってきていますが、クサカゲロウはどうも真上に飛びたつのが好きなようです。そうしかできないのかも知れません。

    下の1枚も、まるで左方向に水平に飛んでいるように見えるかも知れませんが、実際は真上に飛びたった直後の飛行姿勢です。

    前後の翅がまったく違う方向を向いているので、あたかも前後の翅をばらばらに動かしているように見えるかも知れませんが、トンボと違って彼らにはその能力はありません。
    前翅に比べて後翅はより大きくはばたくその過程で、このような姿を作るのでしょう。
    おそらくこれは翅の打ち上げの途中。前翅が後翅に先行して動いていると思われます。

    そして、クサカゲロウがほぼ真上に向かって上昇中であることを思い出すと、無理のない形に見えてきます。このあとは、向きは左右逆ですが、上の写真のような姿勢に移っていくはずです。