Kiyoaki Takashima/ 高嶋清明のBLOG

カテゴリー: 昆虫

  • カメムシの飛翔

    そろそろ、越冬昆虫の集結は始まっているようです。気の早いクサギカメムシが、日当たりのよい小屋の壁を歩いているのを見たのは一昨日のこと。天気のよい日が続いていますので、更に動きがあったと思いますが、一日庭で昆虫たちの飛翔を狙っていました。

    ナカナカ進まない昆虫飛翔写真への取り組みですが、数日前にふと思いついて加えたセンサーまわりの改良が思いがけずイイ感じです。飛ばした輪ゴムをセンサーがとらえるテストで、今までは5割以下だったのが、8〜9割にアップした感じ。。。冬を目の前にしたこの季節でどれだけできるか、しばらく高速度写真に取り組んでみたいと思います。

    そこで簡単そうなところからと取り組んだクサギカメムシ。
    でも、意外に苦戦しました。本当は背中側から撮りたかったのですが、結局うまくいったのは正面気味のこのカットだけ。しかも、画面左側ギリギリに写っただけで、大きくトリミングしています。でも、まあ良しとしましょう。形は悪くないし。

    前翅の膜質部のひねり具合から、翅を打ち下ろしている過程と思われます。
    普段は前翅の下にかくされている後翅は、おそらく最初のはばたき時に前翅と連結し、大きな1つのはばたき面を作ります。

    続いて取り組んだのはホソヘリカメムシ。これは何度も飛んでくれていいモデルさんですが、飛び出し台まで持って行く前に飛びたってしまうので苦労します。
     
    ホソヘリカメムシの膜質部は、クサギカメムシのものと比べると、ずっと堅そうで柔軟性に乏しい感じに見えます。

  • アミメカゲロウの飛翔

    詳しい種名がわかりませんが、クサカゲロウの一種です。
    彼らは確か成虫越冬ですので、秋深いこの季節も見る機会は多いです。

    正面に飛んできて欲しいと思い、明るさを手前に持ってきていますが、クサカゲロウはどうも真上に飛びたつのが好きなようです。そうしかできないのかも知れません。

    下の1枚も、まるで左方向に水平に飛んでいるように見えるかも知れませんが、実際は真上に飛びたった直後の飛行姿勢です。

    前後の翅がまったく違う方向を向いているので、あたかも前後の翅をばらばらに動かしているように見えるかも知れませんが、トンボと違って彼らにはその能力はありません。
    前翅に比べて後翅はより大きくはばたくその過程で、このような姿を作るのでしょう。
    おそらくこれは翅の打ち上げの途中。前翅が後翅に先行して動いていると思われます。

    そして、クサカゲロウがほぼ真上に向かって上昇中であることを思い出すと、無理のない形に見えてきます。このあとは、向きは左右逆ですが、上の写真のような姿勢に移っていくはずです。

  • ササキリ

    宮城県南部の津波被災地にて

    ずいぶん間を空けてしまったものだから、秋に多い直翅類がどれだけ生き残っていたか、
    ちゃんと見ることができなかったのが残念です。

    それでもこの日は天気がよく、色々と成果がありました。

    ↓オナガササキリの雄。草の実を食べながら鳴いていました。

     

    ↓こちら、一見して、見たことのない虫と思いました。
    この翅と後脚の色合い・・・ホシササキリの雄ではないかと思います。
    残念ながら、それらしき鳴き声を確認することはできませんでした。

    ↓ハネナガヒシバッタ

    ↓そして表題のササキリです。
    日没近くになって、ちょっと気まぐれに歩いたことのない方に入ったところ、多数鳴いている場所がありました。
    海岸から200mほどの場所です。笹藪が残っていました。

    日没までジリジリ・・・と鳴いていました。

     

    日中はボランティアで、常磐線近くのお宅で作業しました。
    作業中は写真は撮れませんが、様々な虫をみました。

    ショウリョウバッタ、トノサマバッタ、クルマバッタモドキ、イボバッタ
    ギンヤンマ、アキアカネ?
    モンシロチョウ、キチョウ、キタテハ

     

  • 水辺のトンボ

    宮城県南部の津波被災地にて

    このハス池は、すぐ側で田んぼと畑をやっているオジさんがこしらえたものと知りました。
    先月、同じように朝から付近を歩いているときに、そのご本人に話しかけてもらって、さまざまなお話を聞きました。
    今日もお会いできるかと思ったのですが、残念ながらいらっしゃらなかった。。。

    朝と夕方に見てまわるだけでは、だいぶ冷え込んできたこの季節、実りは少ないと思います。
    それでも色々見ることができました。

     
    朝の水辺に見つけたアオイトトンボのつがいとアオモンイトトンボ。
    つがいの方はつながったまま夜を明かしたのでしょう。

     
    こちらはたぶん、両方ともアジアイトトンボ。

     
    ところどころ、アメンボの群れも見かけます。

    ↑のアメンボの群れていた水たまりで、水中を泳ぐ小さな昆虫を多数発見!
    チビミズムシのようです。コミズムシより太め、体長2〜3mmほど。

     

    それにしてもオジさんの畑はますます見事なことになっていました。
    かつての田んぼはすっかり砂に埋もれてしまいましたが、小さなスペースで始めたという田んぼにしっかり
    黄金の稲穂が垂れていました。
    はじめたころには塩分濃度のことをいわれたそうですが、最初に苗から新しい葉が出てきた時から大丈夫だと確信されたそうです。

     

  • トビケラsp. 孵化直後の幼虫

    自宅に持ち帰ったトビケラの卵を写真&ビデオ撮影。
    当初はモリアオガエルのように、ゼリー物質からしずくと共に落下して池に入るのかと予想していましたが、そうではありませんでした。

    ↑右側に抜け出した1匹の姿が見えます。

     
    幼虫は、ゼリー物質の側面からはい出してきました。そして、適当な場所から自ら飛び降りていきました。

    たぶんエラ呼吸なんだと思いますが、体が乾いちゃったらマズイだろうと心配になるくらいよく歩きます。
    落下しても水に入れるとは限らないのでしょう。

    ただし、この撮影は室内ゆえ、テーブルの上を歩きまわっているという図は撮りませんでした。