Kiyoaki Takashima/ 高嶋清明のBLOG

カテゴリー: 昆虫

  • トビケラの一種(幼虫)

    生命の神秘。。。

    使い古された言葉でやや陳腐な響きすらありますが、昆虫たちの不思議な生態にふれていると、しょっちゅう頭に浮かびます。

    たまたま訪れた池の畔に見つけたトビケラの卵塊に、孵化直後の幼虫たちの姿がありました。動きは少なく、まるで生きている感じがしません。

    トビケラの幼虫は、様々な形態で水中生活をしていますが、写真の幼虫はまるでミノムシのようなタイプ。枯れ葉もしくは枯れ枝をつづった巣を作り、半身だけ出して水中を歩きまわります。

    ところが、卵はどうしたわけか水上に産みつけられます。見つけた卵塊は、水にかかるように生えたエゴノキの葉についておりました。

    ゼリー状の物質におおわれた卵は、数週間で孵化。幼虫はしばらくするとゼリー物質から抜け出し、水上生活に入ります。写真の幼虫たちは、じっと休みながら、その時を待っているところです。

    なんと不思議な姿でしょう。神々しくさえ感じられます。生きる形って本当に様々。生命の神秘。。。この楽しさ、子供の頃にはなかった感覚です。

    写真を撮りながら、幼虫はこの後どうやって水に入るのだろうと思いました。早ければすぐにも動きがあるでしょう。
    いい機会です。。。そっと家に持ち帰って観察することにしました。

    孵化前の卵もまだいくつもあります。
     

    孵化は近いようで、どれも小さな眼が見えていました。

  • コカマキリ

    この様子を見て、はて昨年産卵を撮ったのはいつだったかと心配になりました。
    急に冬を意識してしまったからです。月山も白くなってしまったし、
    今シーズン、野外でこうして虫たちを撮影できる時間はどれくらい残っているのか。。。

    昨年のコカマキリの産卵は11月1日でした。

  • トノサマバッタ

    再び秋田県某所に。

    天気がよく、ススキの原っぱの中を走る道には、たくさんのトノサマバッタが出てきていました。

    雌雄のカップルも多く、写真に撮りやすそうかなと近づいてみましたが、よく見ると、雌は多くがお腹を地中にさしこんで産卵中。

    交尾できるわけでもないのに、雄は雌におんぶしているのでした。

    オンブバッタという、雄がとにかく雌に乗っかるのが好きな種類がいますが、今日のトノサマバッタは、まるでそんな感じ。

    中には、↓こんなおかしな事になっているものも。

    こちらは単独で産卵中の雌

  • アサギマダラ

    昨日から今朝まで、東北インセクトフォーラムに参加してきました。今年は山形県が当番で、しかも鶴岡市での開催。
    オープニングの講演の時間をいただいて、昆虫スロー映像を題材に話してきました。
    夜は遅くまで昆虫談義。とっても有意義な時間を過ごしてきました。

    午前中で予定は終了したのですが、家に帰るとサプライズが待っていました。
    なんと、庭のフジバカマにアサギマダラです。
    うちは鶴岡市の市街地にありますから、海抜10〜20mくらいだと思います。

    すぐに飛び去ってしまい、まともな写真は撮れませんでしたが、まあ滅多にないこと、記録できただけでも、よかったと思いましょう。

  • ショウリョウバッタモドキ

    あらためて、これは撮りにくい昆虫だと思いました。

    彼らはよくこちらの動きを見ています。
    こちらに隙があると、その間にどんどん遠くに移動しようとします。

    そして特に雄がアクティブな感じです。
    座ってじっと見てると、あちらからもこちらからもポンと飛びたって、遠ざかっていきます。
    翅を使って飛ぶ様子は、オンブバッタとは明らかに違います。

    いる場所にいけば、見逃すことはなさそうな、特徴的な昆虫と思いました。

    おまけに、葉に止まっても、向こう側の見えない方に回り込んで、
    楽には撮らせてくれない。そんなショウリョウバッタモドキでした。

    左の写真は雌。
    雌は低いところでじっとしていることが多いようで、これもまた見つけにくかったです。

     

    下二枚は雄。背中を向けられていると、より見つけにくくなります。