Kiyoaki Takashima/ 高嶋清明のBLOG

カテゴリー: 昆虫

  • ヒヌマイトトンボ生息地の状況

    だいぶ間を空けてしまいました。
    月に2回訪れるつもりが、5月は目標達成したものの、6月はついに一度もいけませんでした。
    一ヶ月半ぶりに現地を訪れ、ボランティア活動にも参加してきました。

    さて、4月末より通っている、宮城県のヒヌマイトトンボの生息地の様子です。(ここまでの状況→
    だいぶ緑が増えてきましたが、以前見た姿とはだいぶ変わっていました。
    川岸のアシが背丈ほどに伸びて、以前の状況を思い出してさっそく飛び込みましたが、あまりのアブラムシの多さにすっかり凹んでしまいました。 朝露とアブラムシが体中にへばりついてヒドイ有様・・・雨合羽を着て入って正解でした。以前にこんなたくさんのアブラムシがいた記憶はありません。

    アブラムシの種類は特に変わったものがついているわけでは無さそうですが、数が尋常ではありません。どの葉も左の写真のような状態で、本来、今頃ですと瑞々しい緑の葉が美しい頃と思いますが、全体に赤茶けた感じがしています。

    アブラムシに寄生するハチも多く、そこら中歩きまわっていました。

     

    肝心のヒヌマイトトンボはというと、残念ながら一匹も姿を見ませんでした。
    時間ギリギリまで、具合が悪くなるほどのアブラムシと戦いながら、川岸をずいぶん見てまわったのですが・・・。
    もしうまく生き残っていたら、アブラムシの有翅虫もたくさんいましたので、食べるものには困らないはずです。

    こんな状況の中ですから、時期が遅れている可能性もあるでしょう。
    また一週間後かその辺りに一度機会を設けてみたいと思います。

    目的のトンボは見られなかったものの、草地には意外なくらい虫が多く見られました。



    ナナホシテントウ(左) ナミテントウ(右) アシにつく大量のアブラムシでますます増えそうです。


    モンシロチョウ(左) ルリシジミ(右) 春にナノハナが多かったので、モンシロチョウの発生は予想できましたが、庄内より多いくらい数多く飛んでいました。

    ここまでは外から飛んでくることも可能な虫たち。
    しかし、明らかにこの辺りで津波を被っただろう虫たちも 見られました。


    イナゴの幼虫(左) ヒメギスの幼虫(右) 卵は地中に産みつけられます。イナゴ場合はカマキリの卵のようにケースにつつまれていますが、ヒメギスの方は卵むき出しなはず。キリギリスやスズムシも無事かもしれません。


    そして、カマキリも生き残っていました。オオカマキリかチョウセンカマキリかわかりませんが、この海岸から1kmほどの場所で孵化したとは驚きです。卵鞘は中の卵をよく守ってくれるようです。

    虫たちを撮影中、カワセミとアジサシ(コアジサシ?)が現れました。
    川の水は濁っていますが、魚はたくさんいるのが私の眼にもわかりました。

  • ミドリシジミ

    今年初めて庄内のミドリシジミを見に行きました。もうすでにたくさん乱舞しているかと思いましたが、過去二年見た経験では、まだ半分以下の発生という感じがします。

    今年の目標は、雄同士がくるくる絡み合って飛ぶ、卍巴飛行の撮影です。たいていは樹幹の全然届かないところでやっていますが、毎回5度ほどは手の届くところまで降りてくるのを見ていました。

    今年はそれをGX200でバッチリ決めようと思っているのです。

    何故一眼レフではなくコンデジなのか?
    連写はできないし色々不便そうに思われるかも知れませんが、GX200では、たまに「何で?」と不思議になるくらいよく写る事があるのです。

    左の1枚は、本日の唯一の飛翔写真となりましたが、失敗作ながら可能性を感じさせてくれます。うっかりシャッター速度を1/320秒に落としてしまっていましたが、これを1/1000以上にするだけで、黒いにじみ感は少なくなります。

    一眼レフカメラが採用するフォーカルプレーンシャッターでは構造上、GX200が軽くやってのける1/2000まで全速ストロボ同調なんて夢のまた夢です。これがまず第一の利点。

    内蔵ストロボの位置も、レンズが適度に前に飛びだしている形、レンズ径の小ささ・・・他にもコンデジ・・・GX200のメリットは様々あります。

    本当は二匹が写っていなければならない写真ですし、色々問題ありますが、今年はまずこの作戦に絞ってみたいと思います。これから一週間くらいは夕方晴れたら粘ってみましょう。

    右は上の部分アップ。

    シャッターチャンスさえよければ、悪くなさそうです。この日は、1時間半ほど粘りましたが、たった一度降りてきただけで、しかもすぐにバラけてしまいましたから、全くの不完全燃焼でした。

  • ニホンミツバチの巣


    クルミの木の根元に、ニホンミツバチの巣がありました。
    それほど大木でもないので、どれだけうろがあるんだろうと思いましたが、巣の入り口を写真に撮ってみると、
    奥の方に巣の本体が見えます。やはりかなり狭い空間に作られているようです。

    最初は100mmマクロで遠くから撮っていましたが、どうもそれほど攻撃的な連中ではないようです。
    GX200でも狙ってみました。

    だんだん大胆になってきて、終いには巣の入り口をカメラを持った手で塞いでしまうくらいに寄っていました。
    つい先日、腰高君に、ニホンミツバチに刺されて腫れちゃった顔を見せられたばかりですので、油断できません。
    間違って一匹つぶしたりでもしたら、この平和も終わりです。

    しかし、コンデジ様々です。うろにカメラを突っ込んでミツバチの巣を撮影なんて
    一眼レフではなかなかできない芸当と思います。

  • タムシバの味は?

    ひどい虫食いの痕だなあと葉っぱをひっくり返してビックリです。
    ハバチの幼虫が何匹もかたまっていました。

    ガやチョウの幼虫は得意ですが、どうもハバチの幼虫というのは苦手です。クルッと体を丸めているところがいやなのか、毛がないのがいやなのか、こうしてかたまっているのが苦手なんだか、自分でもよくわからないのですが・・・。

    もっとも、私がそんな感覚は持つということは、虫にとっては狙いどおりなわけです。こうして固まってくねくねして、気味悪いだろ〜あっち行けよ、とやっているのです。

    ハバチの幼虫であることがわかりますが、種類まではわかりません。食べていたのはタムシバの葉でした。>>>コブシハバチの幼虫のようです。

    そこで思い出したのがタムシバの名の由来。なんでも葉や枝を噛むと甘い香りがするので「噛む柴」、それが転じてタムシバとなったという、よくわからない説明を見ます。甘いというのはどれくらいと思って、ちょっと噛んでみました。

    かすかに甘みを感じますが、それより後味の悪さに閉口しました。仁丹っぽい薬臭い感じが口の中にひろがって、それがずっと後を引く感じです。もう二度と試そうという気にはなれませんでした。

  • ウラクロシジミ

    今年始めて見るゼフィルスはウラクロシジミでした。
    昨年まで飛んでいる姿を何度となく見ていながら、結局一枚も撮影できなかったチョウです。

    時折、しとしと降る雨を、木陰でしのぎながら歩いてましたら、夕方4時過ぎになって、急にあたりが明るくなって来ました。その時です。

    偶然にも視界の中に、ゼフィルスらしき姿を認め、それがマルバマンサクの上だったりして、もしやもしやと近づいてみれば、念願のウラクロシジミ!

     

    晴れてくると、それまで全くの無風だったのに、急に風が出て葉を大きく揺らし始めました。写真に撮ろうとすると風が出てくる・・・不思議ですが、本当によくある事です。

    飛ばないで、まだ飛んでいかないでと祈りながら近づいて、何とか一枚撮影。ピントの浅い、やや不満な画像でしたが、更に角度よくと思ったところで飛ばれてしまいました。

    でも一枚撮れただけで、まずは満足しました。
    裏面はこんなものでよしとして、 本命は表面です。
    これをどう撮るかが、難関でしょう。