Kiyoaki Takashima/ 高嶋清明のBLOG

カテゴリー: movie

  • ツマグロオオヨコバイ 基質振動によるコミュニケーション

    鶴岡も、ようやく春本番な感じになってきました。この日は終始曇り空でしたが、最高気温は18℃。我が家の庭では、越冬明けのツマグロオオヨコバイが常緑のヤツデに集まっていました。これはもう確実に春が来たことを物語っています。

    しばらく観察していると、葉にとまって体を震わせ、仲間と交信していることが見えてきます。頻繁に飛んで葉から葉へ渡っていきますが、とまるとまず震えて他の仲間の反応を待ちます。仲間からの返信(振動)が返ってくると、脚を伝って感じ取り、時にはそのまま会話を続けます。この映像はその様子をとらえたものです。反応がないと、ここは脈なしと別の場所に移っていきます。こうしてまず仲間同士が集まるポイントができあがっていきます。やがて雄と雌の出会いも生まれます。

    セミは空気振動による鳴き声、つまり我々の耳にも聞こえる音で仲間とコミュニケーションを取りますが、ツマグロオオヨコバイは植物に伝わる基質振動を使います。細かく震えるのが見えますが、我々の耳には何も聞こえてきません。ヤツデの葉にコンクリートマイクに手を加えた特殊マイクの針を刺し、耳に聞こえる音としてとらえました。

  • GH6スロー動画 雪とスズメ

    先週とは正反対の冬らしい雪の日が続いている。雪降る中、庭のつばきにとまるスズメたちにGH6を向けた。
    レンズはBorg71FLで焦点距離400mmレンズ。それにBorgの1.4倍テレコンGRを使用して560mm、よりアップの絵は更にOMの2倍テレコンMC20も併用して1,120mm。
    Borg71FLは口径F5.6だが、テレコンを重ねた結果F16になってしまう。GH6のHFR240fps撮影は可能だが、高速度カメラChronos2.1では明るさが全くたりない。

    今更だが、HFR240fpsの画質がいま一つよくない。

     

  • 2月の菜の花

    全国的に気温が上がった。鶴岡も最高気温は18.4度。今日ばかりでなく、この冬は気温が高い、まれにみる暖冬だ。
    どこも雪がなく、赤川の土手でも菜の花の黄色が目立ってきた。

    ↓ハイスピードカメラChronos2.1でも撮影した。撮影2142fps再生24fpsで約90倍のウルトラスローモーション動画。

    ↓こちらは虫の眼レンズを装着したGH6でHFR240fps撮影

     

      【 Chronos 2.1 】スローモーションの世界

  • 【Soundscape】ヒロバネカンタン【自然の音集め】

    2015年7月30日 酒田市十里塚

    夏の夜、砂浜の草地で鳴くヒロバネカンタン。波の音とセットで浸っていると、本当に癒やされます。動画のグラフでは3000Hz、6000Hz(倍音)、9000Hz(三倍音)付近で跳ねています。

    時々8000Hz付近で跳ねるジーーという声はキリギリス。キリギリスは昼と夜では全く違う声で鳴きます。

    20000Hz付近に時々すごく跳ねる音があります。50半ばの私の耳は全く感知できませんが、⇣スペクトログラムからおそらくコウモリ(種名はわかりません)とツユムシと想像しました。でも虫の方は相当に高いところにピークがあるので、ササキリモドキとか、まるで違う虫かも知れません。

    1:07〜1:32、2:35〜2:59 ツユムシ?
    0:00〜0:30、1:40〜2:20 コウモリ?

    動画のグラフはMP3データをもとに分析して作成します。MP3は20kHz以上が大幅にカットされます。それなのに、こんなに跳ねるということは、相当に大きな音なのか…10代20代には聞こえる人も多いと思いますが、どうでしょう?

     

  • 【Soundscape】夏・夕方の音風景【自然の音集め】

    ニイニイゼミ・クロツグミほか
    2015年7月19日鶴岡市にて

    15年に渡って録りためた膨大な音だけの素材があります。これを使って何かできないか、ずっと考えてきました。少し前にPixel Film StudiosのFinalcut pro用プラグイン「FCPX Audio Visualizer 2」を使って、スペクトラムアナライザー風な画面作りを思いついたのですが、実現まで随分かかってしまいました。ようやく満足のいくスタイルができたのでYouTubeに公開します。

    音声ソフトでこのようにリアルタイムで周波数ごとのレベルを見れるもの、ずっと欲しいと思っています。少なくともフリーや安価なものでは、見つけることができません。

    まだ慣れていなく制作に1〜2時間かかっていますが、ようやく手順が決まってきました。音の躍動感が視覚化されて見ているだけで楽しいですが、そればかりでなく、今まで気づかなかった発見があって、作った本人が色々楽しめています。

    今回の動画について面白かったところ
    ・ニイニイゼミの声が5500〜9000Hzくらいと意外に幅広い帯域であること
    ・クロツグミの声は1600〜6000Hz付近。そのほかに時々10000Hzを超える音がある
    ・私には全く聞こえない16000Hzに達する音があること。これはヒメギス?

    そんな具合です。