谷間の広場にたくさん群れていました。
群れているのは雄。
時々やってくる(?)雌がいると、わっと寄っていって運のいい一匹が交尾にいたります。

ライティングが今一つで、非常に残念だった1枚。
その後一時間ほど粘りましたが、二度とチャンスは訪れませんでした。
宮城県内を走行中、視界の隅にピンクの花がチラッと見えました。あの色は・・・・
気になって戻って見ると、確かにそれは懐かしいレンゲの花の色でした。
小諸にいる頃は、上田や丸子、佐久で時々見かけては、撮影に入らせてもらったものです。おとなり群馬県の安中にもありました。でも、山形ではまだレンゲを見ていません。
宮城県内にはよくあるんでしょうか。
すごく久しぶりで、それだけで嬉しくなってしまいました。
夕方でしたので、ミツバチはもういないかなあと思いながら、
ちょっとお邪魔させてもらいました。
結構、広いレンゲ畑ですが、所々に、黄色いハチの姿が見えます。
ニホンミツバチもセイヨウミツバチも、一ヶ所あぜ道に座っていれば、近い所にもやってきてくれました。
数は多いようです。
自分の近くにもレンゲ畑が欲しいなあと思いました。
小諸で海野さんがやっていたように、自分の庭の一角やプランター1つあるだけ でもいいでしょう。
今年はもう遅いですが、来年は是非やってみたいと思います。
何か運命的な縁を感じて(たぶん私の片思い)宮城県某所に震災後一月半経った頃から通っています。
→4月27日の記事
といっても、今回はまだ3回目。
朝8時からボランティア活動に参加するその前に、早朝、かつてヒヌマイトトンボを撮影した川岸に向かいました。
川岸のアシは私の膝くらいの高さにまで成長しています。
7年前の画像と比べてみると、やはり範囲が狭く感じますが、ひどい津波をまともにくらったのですから、当然のことでしょう。そもそも、川岸が削られたのか川幅が広がっているようにも見えます。

川岸を歩き始めて間もなく、5cmほどの生きものがアシの隙間を
カサカサ音を立てて歩くのが見えました。
ひどく驚きましたが、そっと近づいて正体を確認すると、それは一匹のカニでした。
クロベンケイガニ。汽水域に暮らす生きものです。
前にも気になった、土手にあいたたくさんの穴の主はこのカニとわかりました。生きて歩いている姿を見ると、何とも嬉しくなります。
当然川岸の土砂も巻き込みながら津波は通り過ぎていったはずです。何とたくましい連中でしょう。
付近の植物たち。左からノウルシ、スイバ、タンポポ
植物の様子を見ていると、やはり土壌の栄養の少なさが感じられます。
4月末に最初に訪れたときは、結構早く緑に覆われる日が来るんじゃないかと思いましたが、今回は、 そう簡単な事ではなさそうだと感じました。雨があれば違ってくるでしょうか。
イタドリには小さなケアリがたくさんついていました。
アブラムシがいるのかと思いましたが、それらしきものは見えません。
たぶん、分岐部にある蜜腺に集まっているのでしょう。
この日、この場所で見た昆虫はこれだけ。
朝6蒔頃、うすく雲があったため、たとえ昆虫たちがいたとしても、活動前でした。日中、ボランティアで泥出し作業をしている時間は、穏やかに日が差して気持ちのいい一日でした。
ここは津波の被害が特に大きかった場所で、日中はまだ自由に入ることのできません。7月になっても状況は変わらないかなあ。。。
海岸から1.2km地点では、フジの花が咲きはじめていました。スギの下の方に長いつるが何本も見えていますが、これもフジでしょうか。
土がむき出しになっている部分は、津波の襲撃をもろに受けています。だいぶ海岸から離れていますが、まだ高さ4〜5mありそうです。
鮮やかなオレンジ色のハバチが、エノキの若芽の周りを飛んでいました。小型のマルハナバチくらいの大きさがあって、おまけに黄色と黒の模様はアシナガバチなどを連想させます。
ハバチとわからなかったら、刺されるんじゃないかと身を引いてしまうでしょう。
このハバチの名はホシアシブトハバチ。幼虫はエノキの葉を食べて育ちます。まだ半分くらいしか開いていない若葉を見つけて産卵にやってきたようです。
そのまま見ていますと、すぐに若芽にとまってじっと動かなくなりました。風が強いので大きく揺られてよくわからないのですが、お腹を葉柄あたりにくっつけて、何だか小刻みにふるえているようです。
バラの枝に産卵するチュウレンジバチのように、刀のような産卵管で傷をつけているのでしょう。卵は植物の組織内に産卵されます。
アップで撮影した写真には、産卵管らしきものも見えています。
一度産卵を始めると、5分くらいとまったまま。まとめていくつか産卵しているようです。
幼虫はイモムシ型で、粉をふいたようなまっ白な体色。くるっと丸まったようなとまり方で、少々気味の悪い幼虫です。半月くらい後に訪れたら、幼虫も撮影できるでしょうか。
深夜バスで東京より鶴岡に戻り、さて山形に出かけようと思ったのですが、家に着いてちょっと横になったら2時間ちかく寝てしまいました。とほほ。。。
でも目覚めたあとはスッキリ!やっぱり寝なくちゃダメです、私の場合。
それでもお昼前には山形市に移動し、さっそく目当ての虫を探して歩きまわりました。
2時間後、ようやく見つかった一匹です。

サクラの葉裏にとまっているそれらしき甲虫を見つけては、オッと顔を近づけるのですが、たいていはセモンジンガサハムシ。セモンジンガサハムシは50匹以上見たでしょうか。
昨年、タカハシトゲゾウをこの場所で見なかったらとっくに諦めているところです。この虫は本当に数が少ないのか、そうでなかったら別の場所にいるのでしょう。一匹でも見つかって、ホントによかった!
何度見ても不思議な後脚。ノコギリ状の部分はどう機能するものでしょう。


サクラの葉裏には小さなグンバイもいました。体長3mmくらいの非常に小さな昆虫です。
ナシグンバイという 種類で、ナシ・リンゴ・ウメなどバラ科植物につきます。サクラも同じくバラ科です。
アップで撮影していて、ふと気がつきました。
胸の背面が盛り上がっている。。。

恥ずかしながら、小さな虫なので気がついていませんでした。
横から見ると、まるで印象が変わります。
いつも背面からばかり見ていたものですから、この形はなかなか新鮮です。
ついでにサクラに見つけた昆虫もう一種。
アワフキムシは、多くは初夏に幼虫が泡の巣を作るのが見られますが、ムネアカアワフキの場合は、巻き貝に似た石灰質の巣を作り、越冬態も幼虫とのこと。
この成虫は羽化直後のようです。
写真の個体は雌。雌は前胸と小楯板が赤く、雄は小楯板のみが赤いそうです。もっとよく探せば色々撮影できたなあ。。。
鶴岡に戻って調べながら、ちょっと残念な気持ちになりました。
そして、ついでに思い出したタケウチトゲアワフキの存在。おや?表題の昆虫の名前と字面がよく似ておりますねえ。